今年の石川県の夏はとても暑かったー!
まさかまさかな最高気温が全国で1位になった日もあったりで。
さらにまとまった雨もほとんど降らず、
畑には地割れが( ゚Д゚)
曇りの日が多いとよく言われる日本海側で
ここまで晴天&猛暑の連続の夏を経験するとは思っていませんでした。
地主さんもこんな夏は初めてだと言っていて、
思うように野菜が育たなかったとぼやいていました。
私の畑では、水が多めに必要な野菜と少な目でも大丈夫な野菜とで、歴然の差が出ることとなりました。
自然農の水やり
自然農では水やりは基本はなし。
ただし、1週間ほど雨が降らなければ水やりをします。
この間隔でできるのは、草マルチの調湿機能のおかげ。
あげるときは雨を意識してたっぷりと。
また、こまめな水やりにはデメリットもあるのです。
少量の水をこまめにあげるようにすると、表面の水を求めて根が浅くなり、
水やりをしないと弱ってしまう世話のかかる野菜になってしまいます。
つまり、週に何度も畑に足を運べない人にとって、
水やりの機会を減らすことができ、強い野菜に育ってくれる一石二鳥な方策なんです。
R5年の夏の水やり
梅雨明けまでは一度も水やりすることなくすごせていました。
しかし、梅雨明け後は、
まー雨の降らないこと!
目安としていた1週間が超えてしまい、
8月に入り、いよいよ水やりをすることに。
夏の水やりは高温になるお昼はご法度。
気温がまだ低いうちの朝、もしくは、夕立のごとく夕方にあげるのがベスト。
夕方に畑に出向くのは子どもたちの帰宅、夕飯の準備、習い事の送り出しとあわただしい自分には難しいので、
あげるなら朝。
いろいろな夏の水やり方法を調べていく中で、
通路に水をたっぷりまくという方法を取り入れることにしました。
理由は不耕起なので、なるべく畝の土が流出しない方法が取りたかったことと、
表層の水ではなく、しっかり根を伸ばした先から水を吸ってくれるようにと考えたからです。
せっかく水をまくならストチュウ水にしようと考え、
自宅にあった4Lのペットボトルを片手に畑へ。
地上部の葉には1000倍程に薄めたストチュウ水をスプレーボトルでかけ、
畝間には4L分の薄めたストチュウ水を作成してはまくを何度も繰り返しました。
とりあえずこれで翌週には台風が来そうだからヨシ!としました。
2週間放置
実家への帰省や旅行により、2週間近く畑に出向くことができずにいました。
その間に台風も来たので、きっと水は大丈夫だろうと思っていたのですが…
久々に訪れた畑では水を多めに欲する野菜たちが枯れ枯れになっていました。
水を他より多めにまいたり、草マルチも厚めにするという対策をしておいたけど、
焼け石に水だったか…。
ショウガはかろうじて葉をとどめていましたが、
里芋は大きく開いていたはずの葉は枯れ、たおれていました。
きゅうりは花も実もつけることなく枯れる寸前に。
さらに、不在にする前にまいておいたニンジンは一つも芽が出ず!
お土産を渡しがてら地主さんに話をきくと、
台風の時も大して雨はふらなかったんだそうだ。
そら冒頭の画像のごとく、地割れもするはずだ。
秋野菜に向けて畝の再構築の続きをしたかったのだが、
干からびた地面が固すぎて耕せず(-_-;)
反省会
酷暑+干ばつをなめていた。大反省。
なんだかんだ石川だし雨降るっしょってな具合でいたのがまちがいでした。
まいた水も足りなかったのだろうし、もっと頻度をあげるべきでした。
あげる水の質も大事だけど、熱中症アラート連発だった今年のような事態では長く作業もできないので、
量を優先してホースでまいた方が良かったかも。
夏こそ草マルチを増量するための大事な時期なのだけど、
さすがの雑草たちもあまり勢いがありませんでした。
ただ、私よりも水をまいていたであろう地主さんでも、
「雨が降らないとだめだね」とおっしゃっていたので、
しっかりした雨で定期的に地中全体が潤されなければ、
スムーズな成長は見込めないのかもしれません。
一方で、ミニトマトやピーマン、甘長とうがらしは大豊作!
そもそも遅めにまいたオクラはまだまだこれからだけど、
順調に収穫量をのばしています。
これは、水を豊富には必要としない種類であることと、
畑の中央部に位置していたことでほかの箇所よりは水分が保たれていたのかな?と推察しています。
異常は通常になるかもしれない
「異常気象が当たり前になってしまっても対応していけるように考えていかないといけない」
地主さんの言葉です。
今年の夏のような気象が今回だけとは限らないかもしれないからと
積極的に対策を考えていらっしゃいました。
地温に目をつけ、ご本人が管理する畑で実測したところ、
マルチのないところで50度、黒マルチの下は70度!
そこで、私の畑の草マルチの下を図ったら40度くらいだったそうです。(草が少なくて薄いところは50度だったらしい)
私の畑で水不足でも元気だった野菜たちは、
この地温の上昇が抑えられていたことも関係していたのかもしれません。
この結果を受けて、地主さんはこの秋から積極的に草マルチを取り入れることを決めて動き出しています。
私の方でも草マルチの方法や効果をアドバイスさせてもらったのですが、
今年だけの特別とは限らないという危機感と、
変化を恐れず、積極的に変化を取り入れる姿勢にとても感銘を受けました。
私自身、野菜作りはマニュアル通りにいかない難しさがあるけれど、
そこがおもしろさだと思っています。
私もこの地主さんの姿勢を見習いながらまた秋冬野菜のしこみをがんばっていこうと思います!